Traphaco Joint Stock Company
Traphaco: 3S ERPによるデジタルトランスフォーメーション (DX)
トラファコ(Traphaco)の直属組織として、同社はトラファコシステム全体の総生産量の60~65%を供給する製造ユニットとしての役割を担っています。トラファコCNCは、東洋医学(生薬)製品の製造においてベトナムNo.1の企業です。また、同社は東洋医学の製造工場として、ベトナム国内で初めてGMP-WHO認証を取得したユニットでもあります。
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業種
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企業規模
+350 人
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アプリケーション
3S ERP
デジタルトランスフォーメーションを完成させる「パズルのピース」を求めて
グリーンのバリューチェーンを確保するために、人材や製品に加え、テクノロジーはトラファコCNC(Traphaco CNC)が目指す3つの主要な柱の1つです。同社は生産技術と運営管理への投資を絶えず重視してきました。東洋医学(生薬)業界において、科学技術は持続可能な発展を導く鍵であると考えられているからです。
工場には、GMP基準に準拠したワークショップシステム、面積40,000 $m^2$に及ぶ軟カプセル・前処理ワークショップ、そして国内最大級の規模に補強・アップグレードされた一連の生産ラインが備わっています。特に、トラファコCNCはアセプティック(無菌)密閉技術によるPVCアンプル生産ラインと高速ブリスター包装ラインを導入し、100%の自動化を実現。年間数億個の製品を供給可能な生産体制を構築しました。
面積と技術の両面における生産規模の拡大には、効率的な管理システムと、高度な技術要件に対応できる人材の育成が不可欠です。そのため、「ハイテク」企業になるという情熱と戦略的ビジョンのもと、トラファコCNCの経営陣は、当時のニーズに最も適した管理ソリューション・プロバイダーの選定を進めました。
これが、ITGテクノロジー(ITG Technology)による「3S ERP.iPHARMA」システム導入プロジェクトの始まりであり、ベトナムNo.1の東洋医学製造企業におけるデジタルトランスフォーメーションの絵を完成させるための「最後のピース」となりました。
困難を原動力に変えて
プロジェクトの着手にあたり、ITGはトラファコCNCが独自の特殊なプロセスを有しており、既存の「パッケージ型」ソフトウェアでは対応が困難であることを認識しました。そのため、ITGはすぐに研究を開始し、トラファコCNCに特化した「3S ERP.iPHARMA」を稼働させました。このソリューションは、生産管理、エンドツーエンドの品質管理、そして特に「電子バッチ記録(EBR)」を通じた効率的なトレーサビリティの実現を目的として設計されました。
プロジェクトが開始された2020年は、当初から多くの困難に直面しました。調査からユーザー要求仕様書(URS)の作成段階にかけては、ITGとトラファコCNCにとって最も多難な時期であり、対面での打ち合わせができず、すべて画面越しでの作業を余儀なくされました。
「パンデミックの影響で、2つのプロジェクトチームは約5ヶ月間、オンラインでの共同作業を続けました。地理的な距離に加え、製薬分野特有の課題が導入プロセスにおいて数多くの障壁となりました。」
ハ・チュオン・ソン氏
ITGプロジェクト管理
ソン氏によれば、このリモートでのやり取りはプログラミング段階やシステムトレーニングまで続きました。その結果、両者間の情報伝達に一部断絶が生じることもありました。
しかし、両者は密接に連携し、プロジェクトのフェーズIを完遂させました。困難を不利な条件にすることなく、2021年7月には、購買管理、販売、計画、倉庫、生産、品質管理(QC)、試験、および電子バッチ記録管理の各モジュールが正式に稼働しました。
電子バッチ記録管理の導入により、トラファコCNCはGMP品質基準に基づいた原材料の厳格な管理が可能となり、全生産工程を「3S ERP.iPHARMA」システム上でデジタル化・記録できるようになりました。使いやすいインターフェースにより、煩雑な手作業が最小限に抑えられました。また、処方(BOM)やプロセスに関するすべての情報はデジタル環境に集約され、マスターデータが構築されました。セキュリティ強化のため、システムはアクセス権限の設定や操作履歴の保持を可能にしています。
これにより、経営陣の悩みであった製品記録の管理不備とトレーサビリティの問題が解決されました。かつては何百ページにも及んでいた膨大なデータは、現在「3S ERP.iPHARMA」システム内に集約されています。
原材料や製品の品質検査も、研究、試験、生産、製品バージョン管理の全工程にシステムが介在することで、迅速かつ最適化されました。これにより、トラファコCNCは効率的な生産計画の立案が可能となりました。
さらに、「3S ERP.iPHARMA」から継承されたデータを活用し、GSP(医薬品適正流通基準)に準拠した倉庫管理の最適化も実現しました。販売モジュールでは、既存顧客および新規顧客の売買レポートを抽出できるようになり、営業部門がより適切な販売戦略を立てる一助となっています。
フェーズIの導入は、トラファコCNCの各部門の業務能力を大幅に向上させました。原材料から入出庫、在庫に至るまでの全情報がデジタル化され、製薬企業が最も重視するデータの絶対的な正確性が担保されました。これがフェーズIIへの重要な足掛かりとなったのです。
ゴールへの加速
フェーズIIの開始は、新型コロナウイルスの流行が徐々に収束に向かった時期と重なり、ITGとトラファコCNCのチームがゴールに向けて加速する好機となりました。フェーズIの成功と蓄積されたデータを継承し、財務会計モジュールとインテリジェント管理システム「Business HUB」の導入が段階的に進められました。
特に、予算業務、債権債務管理、および製造原価管理に関連するモジュールの効率的な運用は、フェーズIIの「屋台骨」として位置づけられました。管理ポータルである「Business HUB」は、経営陣がスマートフォンやタブレットを通じて、いつでもどこでも直感的なレポートチャートで事業活動を把握できるツールとなりました。「3S ERP.iPHARMA」と「Business HUB」のシームレスな情報連携により、正確な経営データが提供されるようになりました。
システム稼働後の数ヶ月間は、従来の運用方法から新システムへの移行に伴う困難もありましたが、トラファコCNCの経営陣は「生産を止めてでも、改善を止めず、システムを完成させて経営効率を高める」という強い決意を示しました。ITGと協力し、細部にわたる徹底したテスト作業を行ったことが、プロジェクトを成功に導く重要な要因となりました。
「ERP導入の際、私たちは取締役会から半期データの完成という緊急かつ困難な任務を課されました。ITGのプロジェクトチームが昼夜を問わずデータ入力やシステムトラブルの解決をサポートしてくれたことに心から感謝しています。現在、システムは会計チームの時間を節約し、業務の正確性を向上させています。」
Bà Nguyễn Thị Hà
Phụ trách Tài chính - Kế toán của Traphaco
数字が語る成果と感謝
「3S ERP.iPHARMA」は、トラファコCNCの全業務プロセスを標準化し、先進的かつ効率的な管理の基盤を築きました。生産活動において、システムは原材料の受け入れ検査、工程管理、最終製品の出荷という3段階の品質管理すべてにおいて活用されています。
特に、電子バッチ記録と電子試験記録のデジタル化により、トレーサビリティが強化されただけでなく、従来の紙による保管コストを100%削減することに成功しました。
2段階にわたる導入を経て、トラファコCNCのデータの100%がデジタル化され、すべての機能が正常に稼働し、同社の業務要件は100%満たされました。
こうして、ベトナムの製造企業におけるデジタルトランスフォーメーションの新たな成功事例が、ITGテクノロジーの参画によって刻まれました。トラファコCNC本社で行われた検収式では、両チームが互いに深い感謝を伝え、信頼の握手を交わしました。
閉幕したばかりの「3S ERP.iPHARMA」導入プロジェクトは、トラファコCNCが近い将来「スマートファクトリー」モデルへと進化するための重要なマイルストーンです。3S ERP.iPHARMAとITGのサポートにより、4.0時代における「グリーンの健康の道を築く」という同社の使命が着実に果たされ、消費者と社会により大きな価値をもたらすことが期待されています。

